2016年4月24日 松原先生講演&対談

平成28年4月24日(日)
公立はこだて未来大学 人工知能学会会長 松原仁先生が来塾。
会員制難関受験専門塾エリオの2校舎で講演していただきました。
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「人工知能はわたしたちの生活をどう変えるのか」をテーマに、
子どもたちにも分かりやすく、今後の人工知能についてお話ししていただきました。

 

講演後、弊社代表地福と対談させていただきました。
さらに詳しく今後の人工知能の発展や、松原先生の今後の挑戦についてもお話しいただきました。
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1.はじめに
地福;人工知能のブームにより、はこだて未来大学の人気も高まったのではないですか?
先生;今年度の倍率はおかげさまで5倍にアップしました。ですが、試験会場が5つあるうちの東京会場が特に増えたこともあり、メディアでは「新幹線効果」と言われています。人工知能ブームが後押ししていると思いたいですね。

2.大学入試制度に関して
地福;入試制度の改革にAIが関わることは考えられますか?
先生;センター試験改革が進む中で、記述式の採点は近々AIで行うことになると言われています。人工知能による採点を導入する場合、紙ベースでの試験は難しいでしょう。そうかと言ってネットによる記述式の提出となると、本人認証が難しいという問題が生じます。「記述式はタブレットによる試験回答をAIが採点する」という時代になるのでは。

3.コンピューターの創造性に関して
地福;創造性は人間固有の能力と言われてきましたが…
先生;現在の人工知能のほとんどは人間のデータから学習をしています。人間のデータを蓄積してそのデータから学習していくのです。人工知能は人間のデータから人間が思いつかなかった創造性を持つことができます。
地福;いずれ人工知能が小説を書きあげる時代がきますね。
先生;「きまぐれ人工知能 作家ですのよ」プロジェクトを2012年から実施しています。人工知能の創造性で小説が書けるのか確かめる研究です。昨年の第3回星新一賞で一次審査を通過した作品は、ストーリーはまだ人間が考えている段階です。現状では、人間8:人工知能2の割合での創作になります。
地福;TVでとても話題になりましたね
先生;多くのTV局から出演依頼をいただきました。タイミングが良かったと言いますか、受賞したときは平和なNEWSばかりだったため、話題になりました。

4.人工知能の発展に関して
地福;外国と比較しての日本の人工知能の発展について、状況はいかがでしょうか。
先生;人工知能の発展と宗教観との関わりはあると思います。例えばキリスト教の考え方は、「人間は神から造られたもの、人間がNo1」となりますので、人工知能の発展はターミネーターの世界を想定してしまうのです。とすると、日本の宗教観=ファジーな考え方はAIの発展に有利であると考えられます。人間と人工知能との共存は日本から広がるのでは…と。
地福;自動運転の実現の見通しはいかがですか。
先生;もうすぐ実現しそうですが…高速道路からのスタートになるでしょう。Googleの自動運転車は既に公道を走っていますが、人間が運転する車相手の突発的な事態にAIが対応できないと事故は防げませんね。
地福;一斉に「人間が運転しない」になれば、事故がなくなり、自動運転車が一気に広がるということですね。

5.新しい挑戦
地福;次なる挑戦を教えてください。
先生;最早、将棋・囲碁で人間にAIが勝利しても話題になりません。今は人間がAIに勝利したらNEWSになる時代です。次なる挑戦、今、構想していることは「政治家プロジェクト」です。いずれはAIの総理大臣・大統領を実現したいですね。まずは意思決定の支援としての政治家の開発を目指します。人工知能が人間にとっての最大幸福の選択を支援していく。その先には人類にとって真のグローバル化もみえてきます。

6.最後に…
地福;AIの実用化に関しての弊害はありますか。
先生;今は人工知能の発展が話題になりますが、ブームが続くと必ずアンチが現れます。AIが何か問題を起こした時にめちゃくちゃ叩かれることを覚悟しておかなければならないと思っています。
地福;最後にロボカップの目標実現に関してのお話をお願いします。
先生;2050年までに人間のワールドカップ優勝チームに勝つ人間型ロボットチームを作ること、人間型ロボット5台と日本代表6人の合同チームでワールドカップに優勝することを目標にしています。この目標は人工知能の開発だけでは実現できません。今、ロボサッカーの問題の一つにバッテリーが持たない、ということがあげられています。目標実現には科学技術全体の向上も必要不可欠ですね。2017年名古屋で20年ぶりに世界大会が開催される予定です。塾に通う子どもたちにもぜひ、ロボカップジュニアを目指して頑張って欲しいですね!

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